ブランクあけの、大きな一歩



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その一歩は、大きな一歩!

実技講習よりも大切なのは、一歩を踏み出すこと

結婚してから専業主婦になった、第一子の産休と同時に退職して専業主婦になった・・・このような資格を持っているけれど働いていない、「潜在看護師」は、10年前にすでに50万人を超え、現在は70万人とも言われています。

看護協会・厚労省始め公的機関は、この潜在看護師をいかに現場に戻すかということに力を入れています。
看護協会では、ブランクの長い看護師の就職支援・復帰支援として研修を行っています。

また、研修を受け入れる側の病院も、もしかしたら自分のところに就職してくれるかも・・・?と期待を込めて、受け入れます。
私の勤務先にも、そのようなブランク10年以上の看護師が研修に来ました。

その人は、独身時代も小児科しかいなかったので、大人への採血自体が初めてということでした。
一応「体験」というレベルのことだけをし、基本的には「見学」で研修は終わってしまいました。

長い長いブランクの人の中には、看護師経験そのものが乏しい人もいます。
その上に長く現場を離れたら、採血の針は何Gか?というところからやり直しです。
ですから、復帰支援で来た場合にいきなり患者さんの採血をしようとするのは、やはり現場としては難しいところです。

しかし、それまで患者としてしか足を踏み入れなかった人が、医療従事者側の立場として病院に入るということは、とても大きな意味があることです。
そう、この復帰支援の研修というのは、実技を学ぶ・カンを取り戻すということよりも、「こちら側の人間に戻って来る」、そのための行動を起こしたことに一番の意味があるのです。

正直、見学といってもどこまで理解できたのかわかりません。
こちらも自分の部署に入る人なら熱心に教えますが、ほんの2~3時間の研修に来た人に対し、丁寧な実技指導なんてできません。
とりあえず見ていて、というくらいです。

でも、働き続けている現場の私達にとっては「何もしていない」というレベルのことであっても、それまで家庭に入り込んでいた人にとって、家から出るということはとても大きな一歩なのです。

研修には複数の人が集まって受ける場合と、少人数もしくは個人的に引受先の病院に行って受ける場合とがあります。
私のところに来た人は、個人的に申し込んだようです。

それまで家にいて、完全に一般人になってしまっていた人が、たった一人で研修を受ける。
それだけで、ものすごいアクションですよね。
私のようにずっと働き続けている人にとっては、出勤するということは毎日当たり前になっていることです。
しかし、専業主婦だった人が仕事に行くというのは、生活全てが変わることになります。

私はとくに、このような研修を受けてから復職する人は、自分を知っていると言う意味で素晴らしいと思います。
何もできないけれど、とりあえず看護師としての給料がもらえるので就職しました~と入ってくるのと、ブランクが長いので研修を受けてから就職しました、では大きな違いです。

既に述べたように、このような復帰支援の研修で、実技が身に付くものではありません。
しかし、現場から離れていて即戦力にならないということを自分で自覚してから就職する人とでは、就職後の学ぶ姿勢が違うでしょう。

どんなにブランクがあって何もできなくても、看護師という資格を持っていれば最初の月からベテラン介護士よりも高い給料がもらえます。
それを当たり前と思うのではなく、「早く給料に見合った働きができるようになりたい」と思うのでは、これまた大きな違いです。

正直、忙しくてこちらも教えている余裕なんてないのだけれど。
勇気を振り絞って研修を受けに来た彼女には、頑張って欲しいなと思います。
それがうちの部署に来てくれれば、もっといいけれど・・・。