点滴よりも、お風呂が先!



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病院は入浴サービスではありません!!

入院したら・・・まずお風呂!?

近年の高齢社会では、見た目年齢と実年齢が大きく乖離している人を多く見ます。
良い意味では、70代にしか見えない90代。
悪い意味では、80代にしか見えない60代。
90代でも歩いて来院する人もいれば、車椅子で来る60代もいます。

そういったしっかりしている高齢者というのは、知的な人であることが多いように思います。
一方で、好き放題に生きてきた人や理解力の乏しい人は、若くして脳梗塞や糖尿病を発症し、実年齢よりも老けて見えることが多いですね。

4月のある日、救急搬送されて入院したのは、見た目が80代のおじいさん。
自分の家のビニールハウスの中で倒れているのを発見され、近所の人が救急要請しました。

どうも会話が成り立たないし、既に膀胱留置カテーテルが入っています。
カルテをみると、脳梗塞を発症して当院に入院していた患者さんでした。
そして何より驚いたことに・・・まだ62歳!!

4月とはいえ、日中のビニールハウス内は高温です。
この患者さんは、熱中症による脱水で意識レベルが低下して倒れていたのではないか、という診断になりました。

が!
とにかく臭います。
閉じていたはずの膀胱留置カテーテルのキャップが外れており(最初からしていなかったのか?)服が尿でびしょびしょなのです。
キャップをしなければ垂れ流しですから。
高温の環境下にいたため汗もびしょびしょにかいていましたから、臭いも一層ひどい。

けれど、どうみても髪も足も今日倒れてしまったせいとは思えないくらいに汚れています。
これでは、点滴をするにも不衛生です。
同室の患者さんにも迷惑がかかります。

というわけで、この患者さんは、救急車で搬送されて来たという意味では重症だったのに、処置らしきことをする前にまずお風呂!!となったのです・・・。
(外来で最低限の採血はしてあがりましたが。)

家族の付き添いもなく、着の身着のままで入院してしまったので、着替えもありません。
とりあえずお風呂に入って、病院の病衣にリハパンツをはかせ、やっとさっぱり。
そしてようやく、治療である点滴を開始することができたのです。

実は、こういった高齢者(まだ62歳ですが)が最近増えています。
原疾患は別にありますが、何よりもまず尿汚染・便汚染・垢で、こちらが触るのも抵抗がある・・・という人達。

もちろん、家族もいません。
60代で独身という時点で、少し何かしら「変わった」ところがあることは想像つきますが。
この男性のように、お風呂すら入らない、食べるものもしっかり食べない、自己管理のできない人が多いのです。

病院に運ばれてきてまずするのがお風呂なんて、本来の病院のあるべき姿でも役割でもありません。
しかし、まずは保清面での介入をしないことには治療に進めないのですから、仕方ありません。

病院は入浴サービスをする場所ではないのですけれどね・・・。