ERBDは、簡単に抜けるもの?



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苦労したERBDが、トイレに流れた ( ノД`)

せっかく2日がかりでERBD挿れたのに・・・

80代男性のKさんが、身体が黄色いと来院しました。
目・顔に出るよりもまず、黄疸は体幹に出ることが多いです。
教科書的によく出てくる眼球黄染は、もう少し後になって出てきます。

しかしKさんはすれ違った人が振り向いてみてしまうくらいに、初診時にすでに異様な肌の色をしていました。
診察に入る前から、「あれはまずいよね・・・。」と思いました。

採血の結果、もちろんビリルビンが上がっていましたし、肝機能全般が3桁もしくは4桁を示していました。

さてこうなると、治療はなんだと思いますか?
まず胆汁の流れをよくしなければ、命に関わります。
その日の午後、緊急ERBD(内視鏡的逆行性胆道ドレナージ)をする留する置処置が行われました。

ところが、なかなかうまくいきません。
ERBDは胃カメラを行って、十二指腸を過ぎて、ファーター乳頭から造影剤を入れて透視し、プラスチックもしくは金属のチューブを留置してきます。
しかし、ファーター乳頭を探すのが非常に難しいのです。
年間何十例もこなしている医師でも、苦戦することが多いのです。

処置は長引きましたが、なんとかして流れをよくしたい。
でも、なかなか入りません。
結局、2時間近くトライしましたがファーター乳頭を見つけらず、緊急処置としてPTCD(経皮経肝胆管ドレナージ)でその日は終わりました。

しかし、PTCDは外側から皮膚を貫いて挿れているチューブです。
このまま帰宅することはできません。
ですから、翌日もう一度ERBDにトライして、ようやく留置してくることができたのです。

ERBDが入ったからさあ退院かというと、そう簡単にはいきません。
肉眼的に黄疸が軽減するだけでなく、採血データも改善し、全身状態が落ち着かなくては帰れません。
2週間程入院して、Kさんは退院しました。

退院から2週間ほどしたときでしょうか。
Kさんの奥さんから、連絡がありました。
ERBDが、排便時に出て来たというのです。
そんなことあるの???

あるんですねぇ、それが。
ERBDは、チューブをバルンで固定するとか、ナートしてくるといったことはしません。
ただ置いてくるだけ。
ですから、チューブが抜けたり、ずれたりすることはあるんです。

よくあるのは、内腔が閉塞してしまうことなのですが・・・
まあ、便と一緒に出てきたとしても、おかしくはありません。

もちろんチューブが抜けてしまってその後胆汁の流れが悪ければ、胆道閉塞を起こして黄疸が起こります。

まだ症状としては現れていませんでしたが、再度入院して、ERBDトライとなりました・・・。
先生、お疲れ様です(~_~メ)