老後のおいしいバイト



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総合病院元師長の、おいしいバイト

受付に立っているだけのあの看護師は、必要なのか?

私の勤務する病院には、月~金の半日だけ受付の横に立っている看護師がいます。
この看護師、昔は某市立病院の師長を勤めたという人。
当院へは師長という役職で引き抜かれ、定年を迎えるまでの数年間、病棟師長をしていました。

このMさんという看護師は、今はパートのおばちゃんです。
しかも、ほとんどお飾りで立っているだけ。
受付の端に立ってはいるものの、患者さんは皆受付嬢のところに行くので、Mさんに何科を受診したらいいか尋ねる人はいないのです。

それに、本人も別に案内やトリアージをするつもりは毛頭ありません。
たまに患者さんがMさんに話かけても、「受付でお話しください。」と言うだけ。
これじゃ、何のために立っているのかわかりません。

こんな仕事内容なら、若手のクラークさんの方がよっぽど働いてくれます。
コスト面にかなりシビアなうちの病院が、なぜこんな人に半日と言えど給料を払っているのでしょうか?

総合病院のレベルなら、必ず受付に師長クラスの看護師が立っていますよね。
それと同じようなことをしたいのだと思います。

しかし、看護師の手が全然足りていないので、本当の師長クラスの人間やメンバーとして実際に動ける人材を割くだけの余裕はありません。
そこで、昔は市立病院の師長だったMさんが適任なのです。
ただ立っているだけで、“箔”があるんですよ。

おそらく、実際の現場で働いている外来看護師がローテーションで受付に立つほうが、よっぽど上手に案内ができるはずです。
受診科に悩んでいる患者さんがいたら、「この症状なら、〇〇科を受診してくださいね」と、その場で対処できます。
状態の悪そうな患者さんも、すぐに中へ搬送して対応できます。

でも、私達ではこの“箔”がないんですよ。
ただのペーペーの30代では。
だから、ろくに働かなくても今までの経歴があるMさんが適任なのです。
ちなみにMさんはかなり大柄(横に)なので、すごく堂々と見える・・・。

朝8時から12時まで、毎日4時間だけ。
それも、ただ立っているだけ。
それでも必要とされている・・・。

おいしいバイトだなぁ。
時には、こんな働き方でお金がもらえるならいいよなーと思ってしまいます。

過去の働きが、今を作る

このような働き方ができるのは、Mさんが若かりし頃に必死に働いたから。
Mさんが子供を産んだ頃には、育休なんてろくにとれなかったでしょうし、託児所も今より少なかったことでしょう。
近所の奥さん達は働かず、家で専業主婦をしていたはずです。

だから、今があるのです。
今の働きっぷりが良いとは決して言えません。
しかし、過去に頑張ったから今があるのです。

これって、私が60歳を過ぎても稼げる自分にでお伝えしたことなんですね。
若いうちに頑張って、苦労を乗り越えた。
だから、60歳(Mさんは既に65歳を超えていますけれど)になっても、身体を酷使せずにできる、“おいしい仕事”にありつけた。

私自身が、今のMさんの働き方をしたいかと言ったら、そうではありません。
立っていればいい・・・では、ちょっと寂しいから。
でも、私もMさんの年齢になったらそのくらいでいいや♪って、考えが変わっているかもしれません。

こんな風に、年を重ねても無理せずに、それでいて必要とされる場所があるといいなあと思いますよね。
そのために、何が必要なのでしょうか?