NPO法人と病院が、どう関係する?



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NPO法人という関わり方

NPO法人が、身元保証に

一つ前の記事で、飲酒による高度脱水で意識レベルが低下、救急搬送された60代男性の症例をお伝えしました。

この男性、以前勤めていた会社の社長さんが保証人となってグループホームに入居したのですが、社長さんは身内ではないし、このような緊急時に駆けつけてくれるほどの間柄ではありません。
そこで、グループホームの職員が救急車に同乗して病院へやって来ました。
しかし、状況説明が終わると、そそくさと帰ってしまいました。

グループホームも少ない人数でまわしているだろうから仕方ないか・・・。
そう思っていたところ、「家族の方がみえました」と受付から連絡が。
おかしいなぁ、この人に家族はいないはずだけど?

やってきたのは、NPO法人の方でした。
この男性、身寄りのない人のために様々な時に身元保証をしてくれる、「NPO法人Kの会」に入っていたのです。

NPO法人・・・。
あまり病院とは関わりのない人達です。

お話を聞くと、Kの会ではこういった入院時の身元保証、それから緊急時にすぐに駆けつける家族の代わりを務めているそうです。
あとでホームページを検索してみましたら、実際の業務はこれだけではないそう。
葬儀や納骨(専用の合祀墓もある)までしてくれる。
認知症や障害者の後見人にもなってくれる。

すごいですね。
確かに、今たくさんの中高年の「おひとりさま」がいます。
中には、非正規雇用で食いつないでいる人もいます。

こういった人は、自分に何かあった時はどうなるでしょうか?
両親が亡くなったあとでは、身元を保証してくれる人がいなくなってしまうのです。
中には兄弟姉妹がみてくれることもありますが、できれば「厄介者」とは関わりたくないと思って病院には来てくれないことも、多々あります。

また、小児麻痺を始めとした障害者は、その多くを両親が面倒をみています。
その両親が亡くなったあとの暮らしや青年後見人になってもらえるのが、このKの会だそうです。

私達医療関係者としては、入院の保証人でもめるのは本当に困ります。
身寄りもいない、お金も払えないのに受診する・・・そういう人もたくさんいるからです。

看護師もNPO法人に就職する!?

今回のケースは、このKの会が24時間365日の対応をしているとのことで、すぐに駆けつけてくれたので助かりました。

私は看護師ですから、もし病院勤務を辞めたとしてもデイサービスや介護施設・老健で働くという道があるなあとは思っていました。
近所のクリニックもいいかも・・・って。
しかし、こういったNPO法人という仕事も、選択肢にあることを知りました。

NPO法人はNonprofit Organization(非営利団)の略です。
その通り、利益を求めてはいません。
でも、職員の給料や必要経費の分は自分達で収入を得てまかないます。
Kの会のような場合は、入会金や納骨支援など、それぞれ会員からの会費で運営しています。

ただし、社会に貢献するための組織ですから、看護師である私達が勤めても看護師としての給料をもらえることはないでしょう。
福利厚生もほとんどなく、退職金もないのが現実だそうです。

一説によると、NPO法人に就職すると年収は250万円程度だとか・・・。
それでも、近年大学生が就職先としてNPO法人を選択することが出て来たというのです。

一般企業に勤めて安定した収入を得るのか、NPO法人でやりがいを求めるのか。
どちらがいいと言う答えはありませんが、医療機関に勤務しなくても医療に関わることができるのですね。

私自身は、正直なところお酒にのまれてしまって人生を台無しにして来た人に対し、温かい目でみることはなかなかできません。
だって、38歳で胃癌に苦しむ彼女のように、自分ではコントロールすることのできない病気で、死を目前にしている人もいるのですから。

しかし、こういった人達にも救いの手を差し伸べられる(しかもわずかな給料で)、NPO法人の人には、尊敬の念を抱きました。
今日はちょっと違う視点から、キャリアプランについてお伝えしました。