子育てと後輩指導の違い



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サンドイッチ方式は、若手指導にも使えるか?

サンドイッチ方式とはきくけれど

子供を育てるときには、「サンドイッチ方式」がいいと聞きました。
これは、ほめると叱るをうまく組み合わせたり交互に入れながら、正しい方向に導く育児方式。

子育てはただ厳しくしても、「怒られないようにいい子にしなければいけない」と押さえつけるだけになってしまいます。
これでは、子供が伸び伸びと育つことはありませんし、親の顔色をうかがう子供になります。
そうなると、健全な心身の発達ができませんし、親の目から離れた場所ではとんでもないことをしでかすような子になってしまいかねません。

かといって、私は褒めて育てるというのも、ちょっと疑問を持っています。。
褒めて褒めて、周囲が子供のご機嫌をとるように褒めてあげて気持ちを上向きにしてあげることで、成長する。
一見理想のようですが、そんなに始終褒めまくってくれる人は、社会に出たらいません。
学校の先生だって、1人だけを褒めてはくれません。

そうなると、外の世界での免疫力がなくなってしまい、社会に適応できなくなるのではないでしょうか。
いつも「褒められるのが当然」と思っているので、自分の間違いにも気づきません。
間違いは間違い、ダメなことはダメと、怒るべきところは怒らなければいけないと思うのです。

我が家は母子家庭だし仕事もしているので、子供は実家や姉の家によく泊まりに行かせます。
時には、別れた夫の家にも泊まりに行くことがあります。

私がフルタイムの仕事をしていて家にいないので、1人で行動することも多いです。
だから、外に出ても危ないことがないように、失礼なことがないようにと、ちょっと世間よりは“厳しめ”に育てているかもしれません。

それでも、褒めるところは褒めるし、「〇〇ならできるでしょ~♪」とノセてあげることで、調子に乗って難しいことにトライできるように持っていくことがあります。
もし何かを壊してしまったとしても、怒ることは怒りますが、正直に言えたことをほめたり、今度は何に気をつけるかを考えさせます。

というわけで。
我が家もちょっと厳しめにピリリとしている面はありますが、サンドイッチ方式をとっていると言えると思います。

後輩指導と子供への教育、一緒にはできない

ではこれを、職場におけるイマドキの若者への指導に使えるものでしょうか?

入ってはすぐ辞め、また入ってはすぐ辞める。
ちょっと叱ると、すぐに泣く。
間違いを指摘すると、ふてくされて仕事にならない。

そんな若者にも、サンドイッチしてあげるべきなのでしょうか?

『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、
ほめてやらねば、人は動かじ。』

この格言、どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?
これは、山本五十六の有名な格言です。

山本 五十六(やまもと いそろく、1884年(明治17年)4月4日 – 1943年(昭和18年)4月18日)は、日本の海軍軍人で、第26・27代連合艦隊司令長官を勤めた人物です。
私も深くは知りませんが、この格言は聞いたことがありますね。

軍隊では命をかけた厳しさを求められていたはずなのに、山本五十六は叱るという言葉を使っていません。
サンドイッチ方式ですらないんですね。
だって、叱るではなくて、「言って聞かせて」ですから。
うーん、すごいですね。

でも私は、これを医療の現場で人材育成として使えるかというと・・・難しいと思います。
そもそも、私の世代でも(私自身も!?)そうですが、未熟な人が大変多いのです。
そんな人に職場でも褒めて褒めて・・・たまーに叱って、なんてしたら、いつ成長するのでしょうか?

看護の世界は、そんなに甘くありません。
看護師の新人は、看護技術だけではなく、疾患についても勉強しなくてはなりません。
観察してきたことを疾患や病態生理と結び付けて考え、必要な看護を提供するのです。
おまけに社会人としてのマナーや口のきき方、上司(医師)への報告の仕方など、一般的なことまで身につけなくてはなりません。

患者さんは、いくら新人とは言っても、1人の看護師としてみています。
自分の命をかけています。
間違ったことをされてはたまりません。
ですから、厳しくもなります。
患者さんが褒めてくれるなんてことは、まずありません。

それなのに、看護師の教育をサンドイッチ方式で・・・なんて、していられるのでしょうか?
もちろん、理想としてはそうあるべき。
でも、褒められなくては自分で気持ちを前向きにできないという時点で、看護の世界の厳しさについていけないと思うのです。

私も、常に怒ってばかりいるわけではありません。
やってもらったことに対しては、後輩でも「ありがとう」と言います。
でも、それと褒められるのを待つのとは、大きな違いがあります。
叱るのと褒められるのとをワンセットにすることって、本当に難しいと思いますよ。

例えば後輩が、投与する薬を間違えるという事故を起こしたとしましょう。
なんでしっかり確認しなかったの!!
なぜこの薬をこの患者さんに投与する必要があったの!
ちゃんと自分で考えた!?確認したの!?
わからないなら、誰かに聞いたの!?

こんな風になりますよね。
さてこの次に、褒められるでしょうか?

間違えちゃったけど、報告できてえらかったね。
ごまかさなくてえらかったね。
言い訳しないでえらかったね。

うーん、こんな感じ?
これって、誤薬というアクシデントに対してする指導として正しいのでしょうか?

結論。
子育てと若手指導は違います。