看護師が、クラーク業務をやるなんて



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看護師だって、クラークになっちゃうよ。

私は「なんでも屋」

私は外来勤務をしていますが、個人病院なので、全ての科はそろっていません。
メジャーな内科・外科・整形外科・小児科は平日毎日出ていますが、呼吸器や脳外・形成・内分泌・眼・皮膚・泌尿器は曜日ごとで非常勤医師によってまわしています。
そうなると、「〇〇科専属」という看護師の配置ができません。診察のない日がプータローになってしまうので。

とはいっても、やはりスタッフが日替わりでは診療に支障が出ますし、患者把握もできないので、1つの科をたいてい2人くらいはできるようにしています。
外来は子供の用事や体調不良で休む人が多いので、突発的な休みにも対応できるようにしているのです。

では私は何を担当しているかというと・・・決まっていません。
本当に。
「何でも屋」なんです。
先日は泌尿器科についていたと思ったら、始まって1時間もしないうちに「小児科に行って!」と師長からの指示。
小児科スタッフの子供が熱発して、保育園から呼び出されたためでした。

また、午前と午後で担当科が変わることはしょっちゅうです。
処置室担当していたと思ったら、救急車の受け入れを担当しているとかも・・・。

えっ、今日の業務は秘書ですか!?

そんな私の職場では、勤務表に担当科を記入して、看護師の配置を管理しています。
中には本当に「私の担当は処置室だけ」と言いきる人もいます。
これかこれ、という人もいます。
つまり、自分の働くエリアを限定しちゃうタイプ。

でも、私はその勤務配置を見ません。
だって、絶対変わるから。
上のように、泌尿器からいきなり小児科へ飛んだり、ちょっと皮膚科が混雑してるからヘルプに入ろうとか。
小児科で大暴れする子供がいるから抑えに来て!というパターンもありますね。

先日なんかは、今までにないパターンでした。
その日は、出勤して掃除をしていてたら突然、「今日は院長先生の横について」と言われました。
この「横」というのは、付き番のことではありません。
医師の代わりに、診察内容も処方も書類も検査オーダーも、パソコン作業を全て代替わりすることです。
もちろん本当は認められていませんけれど、パソコン入力の遅い医師が患者数をまわすための、苦肉の策なのです。

モニターをもう一台用意して、代理入力された画面を医師が確認。
「それでよし」となれば保存。
ですから、ログインIDも医師のIDです。
だまってやれば「なりすまし」ですけれど、まあいわば音声入力をしているようなものです。

しかし、これにはなかなかコツがあります。
医師がみたい画面を見せ、話し言葉を書き言葉に直して入力、薬を入力。検査データーも同時に見られるようにウインドウの位置を変えたりしながら見せるんですね。
もちろん、医師のクセもあります。

普段からその医師の付き番をしているのなら、このクセもまあわかります。
好みの薬や検査のパターンなんかも。
でも私は普段からフラフラ(?)しているので、その医師のクセを把握していません。

そして最大の難問が、ブラインドタッチが求められること。
これがなかなかできる人間がいない上に、医師のペースに合わせる必要もあるわけで、そこそこのコミュニケーションもとれないと困ります。
あうんの呼吸も必要なので(医師がいらいらしますからね)、普段は横に付くのは固定クラークにしてあります。
ところが、そのクラークが急遽休みときた。
しかも、院長ですよ。経営者ですから!皆がやりたくない(逃げる)のは、当然と言えば当然・・・。

引き継ぎなんてありません。
そして、1時間後には外来がスタートします。
という訳で、「なんでも屋」の私がターゲットとなりました。
さすがに「えっ、今日は秘書なわけ?」と思いましたがね。

私は、いつもと同様のペースで診察をすることはできなくても、「まあ8割9割の仕事でいいにしておらおう♪」という気楽さで臨みました。
もちろん医師だって、いつもと違うスタッフだから100点を望みはしません。

その代り、代行入力する表現や記載方法は、看護師としての知識も活かすことができたし、すぐ横にいますから、医師が言ったオーダーに入院を見越して「これも追加しておきますか?」とか口をはさむこともできました。

担当科どころか業種まで違う仕事が周ってくる人は、そうそういないかもしれません。
看護師であることに変なプライドを持っていたら、助手やクラークの仕事をやれないでしょう。でも、逆に考えればクラークや助手は看護師の仕事ができなくても、看護師はクラークや助手の仕事ができるはずなんです。

こうして私は「なんでも屋」としての役割を果たし、外来は無事に急きょ休んだスタッフの穴を埋めることができたのでした・・・。

これといった専門分野を、私は持っていません。でも、それが逆に私の武器です。行けと言われたら、とりあえずこなしてくる。
もちろん、いつもの8割・9割であっても、誰かがいかなければ業務がストップしてしまうのですから、必要な人材です。

いつもやらないことには踏み出せないタイプの人もいます。
でも私は、結構この「なんでも屋」を楽しんでいます。
もちろん「ピンチヒッターの私に、そんなこと怒らないでよ!!」と言いたくなることもありますが、おかげで結構広範囲に外来をとらえることができます。
最悪腰痛もちになったり、病気で肉体労働ができなくても、代行入力の仕事はできるかも・・・と考えたりすると、将来の保険にもなります。

あなたは、決まったことしかできないタイプ?
もしそうだとしたら、可能性を閉ざしている可能性もありますから、もったいないことです。
向き不向きは確かにありますが、たまには違う仕事に飛び込んでみるのも、違う世界が見れますよ。