看護師も、ケースワーカー的アプローチが必要



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これからの時代、看護師に求められること

介護にまつわる、困ったケース

病院で仕事をしていると、介護にまつわる困ったケースによく出会います。
今回は、よくあるケースをいくつかあげてみました。
あなたも経験したケースが出てくるかもしれません。

CASE➀
80代女性患者、キーパーソンは独身の50代息子。
介護を理由に定職につかず、親の年金で生活している。

生活も知的水準も低く、親の状態が悪化していても病院に連れていかず、救急車で搬送するレベルまで放置。
治療後、息子がADLの下がった母親を介護することは極めて困難であり、かといって施設入所のためのお金もなく、退院後の方向性をどうするべきか・・・。

CASE➁
90代女性患者、キーパーソンは県外の息子夫婦。
ADLが自立しており知的水準も高い高齢女性の場合、夫が死亡したあとは1人で暮らしていてもなんとかなっていた。
しかし、さすがに80代・90代となると体がいうことをきかなくなり、徐々に行動範囲が狭くなる。
そうして足腰は更に弱り、自宅内で転倒し、骨折して救急搬送されそのまま入院、寝たきりとなる。

息子夫婦は、いつかは母親が一人暮らしできなくなる日が来るという問題を先送りにしていたがために、いきなり介護に直面する。
県外のため、病院に呼ばれるたびに数日がかりで休みをとらねばならず、入院治療中はなんとかなっているが、退院先のことを考え頭を抱える・・・。

CASE➂
認知症を抱えた80代男性患者、キーパーソンは妻。
妻の肺炎をきっかけに、夫の介護が困難になる。
この世代は妻が献身的な介護をしているが、夫の認知症が進むに連れ妻の負担が増加。
かといって他の人が身の周りの世話をするのを拒否するのも、この世代の頑固者にありがち。

年単位で介護をしている妻も、ついに倒れてしまう。
妻の治療中、家に認知症の夫を一人でおいて置くことができなくなり、急遽息子夫婦が呼ばれる。
息子夫婦はそれぞれの生活があり、いきなり認知症の父親の介護をどうすればよいかわからない・・・。

CASE➃
70代男性の患者、キーパーソンは妻。
脳出血のために寝たきりの生活となり、介護が必要となる。
神経因性膀胱のため膀胱留置カテーテルが挿入されているが、しょっちゅう詰まってカテーテルトラブルを起こし、受診が必要になる。
そのたびに介護タクシーを利用することになり、往復のタクシー代の負担も大きい。

何より妻が疲弊してしまう。
息子夫婦は仕事が忙しい50代、余計な負担はさせたくない。
それでいて患者の心臓はまだまだ丈夫な70代、自分はどこまでもつのかと不安を抱える妻・・・。

いかがでしょうか?
こういうケース、1人や2人ではないんですよ。
特に私が勤務する病院は、関連施設としてグループホームや老健を抱えているので、そういった施設入所や介護問題を見据えて、最初から当院を受診することが多いんです。
近隣のクリニックさんからも、「〇〇病院に行けば、入院させてくれるから・・・」と言われて来院される方もいるほど。

社会的入院は、本来保険診療で行うものではありません。
ただ、現実は肺炎や尿路感染症、脳梗塞疑い・・・など、「疑い病名」も含めて保険診療を行って入院させるケースも多いです。
その間に、介護保険の申請や見直し、今後の介護方針を決めるという、時間稼ぎをするのです。

これからの時代、看護師もこのような介護の現場・家族からの希望に対応を迫られる必要があります。
困ったときにはケースワーカー・・・では、済まされない。
看護師には看護技術や疾患の知識だけではなく、患者家族との間に入って様々な問題を調整する能力も求められてくるんですねぇ。