違う職種の異動を命じられたら、どうする?



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経理課職員を介護士に・・・そんなのアリ!?

使えない職員を辞めさせたい・・・病院のとった驚きの行動

私が皮膚科の診察についていた時のことです。
どこかで見慣れた顔の男性が、手荒れがひどくて・・・と受診しました。

ある病棟の介護士をしているというこの男性。
確かに、手がガサガサのひび割ればかり。
痛そう・・・。

でも、こんな人その病棟にいたかな?と思いました。
私の勤務する病院では、男性の看護師や介護士がかなり多い方だと思います。
だからいてもおかしくないしなぁと思い、その時は診察が終了した時に「会計にまわしておきますね」と伝え、男性には職場に戻ってもらいました。

その男性のことを、昼休みに部署内で話してびっくり。
なんとその男性職員、もともととある会計事務所に勤務していて、当院には経理課として就職した人だったのです。

ところが、あまり働きっぷりが芳しくない・・・。
そこで、自主退職にもっていくために、病棟の介護士として異動させたというのです。

これって、異動って言う?
部署内で居づらくなって辞めるというのならわかるけれど、職種まで変えて人員を配置するってありなんでしょうか?

しかも、事務方の人間というのは、私達現場のスタッフとは違って、机上の仕事をしています。
もちろん介護の知識なんてないし、身体介護なんてしたこともないでしょう。
介護士としても“使えない”とわかっていて、わざとそんな異動をさせる・・・なんで!?

その人自身の働きっぷりは、私にはわかりません。
一度雇った人間を解雇するということが大変なことは想像できますが、自己都合退職にもっていきたいからといって、職種を超えた異動をさせる病院に対して、私は不信感を抱いてしまいました。

確かに、余分な人材を雇うお金はもったいないと思います。
だからこそ、雇うときにはよくよく厳選して、採用を決定する必要があるのです。
特に、介護士と違って人数も多くない事務方は、少数精鋭が好まれます。

30代や40代で転職する人の中には、一つのところに長く勤められずに転々としている人もいます。
そういう人は、確かに要注意。
でも、雇ったからには無責任な対応をするのは、いただけません。
そんな配置転換を、理事長や院長も容認しているとしたら・・・私も、いつどんな仕事にまわされてもおかしくないってことですよね?

職種を超えた異動は、他にも・・・

実はうちの病院、こういった異動は珍しくないそうです。
例えば、放射線科として雇った看護助手の子を、医事課の受付スタッフにまわすとか・・・。

受付業務は、常に患者さんの視線にさらされ、待ち時間に苦情を言われ、それでいて給料は安いので人気のない業務です。
派遣でまかなっているので、5年でスタッフが総入れ替えするくらい、人が定着しないのです。

院内で、なんであんな“イマドキ”の子を雇うんだろう・・・そう思うことがよくありました。
見た目にも病院勤務と思えない派手さ、ちょっと教養が足りないかなと思う言動。
でも、そういう若い子を雇うのには理由があるそうです。
若い女の子なら介護にまわせるから潰しが利く、というのです。

介護って、本当は大変な仕事だし、専門的な知識も必要です。
でも人手不足だし人気のない職種でもあるため、「雇ってみてこりゃダメだと思ったら介護にまわす」というつもりで、若いギャルも雇っているそうです。

介護にまわされたギャルが、ずっと介護職を続けるかというと、そんなことはありません。
結局は、大半が辞めていきます。
でも中には、夜勤をやればかなりの金額が稼げるので、それがおいしくて続ける人もいます。
それはそれで、病院としては有難いわけ。

こういう人員配置や採用方法、民間なら当たり前にあるのかもしれませんが、公立病院に10年勤務していた私には、ショッキングな出来事でした。

ちなみに、冒頭で紹介した皮膚科に受診した男性、今はもう院内にすらいません。
退職はしていないものの、数か月で今度は院外の介護施設に異動を命じられました。

職種を超えた異動を命じられて、それでも受け入れるってどういう心境でしょうか。
私にはできるかわかりません・・・。
病院の院内事情を少し知って、怖くなってしまった一件でした。