頼れる先輩は、どこが違う?



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あなたは尊敬できる先輩、ですか?

後輩から、頼りにされている?

看護師経験が5年も過ぎると、自分の仕事が自分でできるのは当たり前。
自分のことができるようになったのもつかの間、今度は下が入って来ます。
自分だって自信ないことはたくさんあるし、後輩の面倒まで見ていたらこっちの仕事がまわらないよ!!
そう言いたくなりますね。

できる看護師というのは、割と若い時点ですでに素質はあるのです。
5年目を過ぎたあたりから後輩に頼られるような人は、やはり早々にチームを任されたり、部署で役職がついたりしていきます。
一方で、この時期に既に下から見下されたり、裏ではバカにされたり・・・そんな風では困ります。

あなたはどんな先輩でしょうか?
後輩に頼りにされていますか?

3年目にして既にあこがれていた、あの先輩

私自身の話をさせてもらいましょう。
私の1年目は脳外科病棟。
新人2人に対し、プリセプターになる3年目の先輩も2人いました。

基本のプリセプターはNさんだった私ですが、勉強のためにチーム異動をした9月から、もう一人の3年目ナースTさんが指導にあたってくれるようになりました。

Nさんはとても要領がよく、人付き合いやうまく立ち回る方法を教えてくれました。
まあそれはそれで大切だったのですが、正直なところ私としては要領がいいけれど誠実味を感じていませんでした。
実際、プリセプターとして私の心配をするフリをしても、少し離れた場所では先輩と一緒になって悪口に参加しているうような人でした。

私はNさんに、実際の疾患のことや技術については、あまり質問しなかったように思います。
なぜかは覚えていませんが、見本になる人ではない、と思ったからだと思います。

一方で、Tさんは違いました。
外傷による頚損の患者さんが緊急入院した日のこと。
ステロイドパルス療法について私はTさんに質問しました。
その時点で、私はTさんを“先輩”と思っていたのでしょうね、きっと。

私はステロイドで炎症をひかせるのはわかるような気がするけれど、どうして頸部損傷で脊髄が浮腫を起こすのか、が理解できなかったのです。
それを先輩に聞いたところ、先輩も首をひねってしまいました。
頭のいい先輩でしたから、そんなちょっと“ずれた”ことを考えなかったのでしょうね。

すると先輩は、私に言いました。
「Y先生今なら声かけられそうだから、聞いてこよう。私もわからないから、一緒に勉強しよう。」
そう言って、先生のもとに行って質問してくれたのです。
新人の私(しかもかなりできそこないで有名)は、医師に直接質問するなんて選択肢は考えられませんでした。

Y先生もちょっと不思議な質問に「うーん」と一瞬考えたものの、わかりやすい説明をしてくれました。

「細胞ってのはさ、障害を受けると修復の過程で浮腫を起こすものなんだよ。
それがどうしてかっていうと細かくなるけど、火傷をしたら水ぶくれができるでしょ?それと一緒。
この患者さんの脊髄の細胞も外傷によって障害を受けたから、このあとむくんで腫れて来る。
だから、パルス療法をするんだよ。」

15年以上も前のことですから、一言一句覚えているわけではありませんが、教わった内容は今でも覚えています。
そうかぁ~と納得したのと同時に、私は「疾患についてわからないことは、医師に聞いてもいい」ということを一つ学びました。
そして何より、「Tさんって、なんてすごい先輩なんだろう。私のために一緒に勉強してくれた。」と思ったのです。

本当に尊敬できる先輩は、何年経っても頼りたい存在

そんなTさんと私は、翌年には別の部署に離れ離れになってしまいました。
Tさんはその後、ずっと救急外来でバリバリに働いています。
バリバリ、といってもキツイ人ではなくて、とても器の大きい人なのです。
私はその後外来看護師として救急のお手伝いに出入りすることになったのですが、その時もあたたかく接してくれました。

去年から、救急外来に勤務しながら緩和ケアの認定ナースに挑戦しているそうです。
救急ナースは平日の日中、リニアックの担当をしているためです。
また、救急に癌のターミナルの患者さんが受診することもよくありますから、自分に何ができるのか、考えたそうです。

違う病院に勤務する私とTさんは現在、直接の関係はありません。
なのに、何故最近の出来事も知っているかというと・・・。
偶然、Tさんと一緒に実家でくらしている甥っ子と私の息子が、保育園も小学校も一緒、近所ということもあって、よくお互いの家を行き来しているのです。

逆に本当のプリセプターだったNさんは、年賀状のやりとりを数回したのみ。
関係は全く消えてしまいました。
退職する前から、既に連絡は途絶えていましたね。

私にとって頼りになる先輩というのは、Tさんのような人のことです。
そしてやっぱり私が思っていた通り、Tさんは私と2歳の差とは思えないくらい、素晴らしい看護師になっています。

今では直接“頼る”ことはできませんが、その分いつも意識下にあって目標というか、尊敬する看護師という存在。
これからも、Tさんの働きっぷりをママ友(Tさんのお姉さん)に聞きながら、私も負けてられないわ~と、自己研鑽に励みたいと思います。

Tさんは私にとってずっと、尊敬できる先輩です。
あなたは、後輩からどんなふうに思われているでしょうか。
頼れる先輩、尊敬できる先輩に、なっていますか?



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