自己都合退職という名のパート切り



看護師ノート推奨の転職サイト



驚きの「パート切り」

15時あがりのパートは、使えない?

看護師の世界は、まだまだ女性社会です。
男性なら、独身者も既婚者も、フルタイムで働くのがごく一般的です。
しかし、女性に「一般的」な働き方ってないんですね。

専業主婦だってあり。
パートだってあり。
正規だってあり。

更に、それぞれ勤務時間は契約によって違っていたりします。
ですから、12時あがりだろうと、15時あがりだろうと、そういう契約。
現場の人間は、それでうまくまわるところに配置するしかないのです。

とはいっても、やはり時短ばかりでは現場も困ります。
私の職場では、定時まで残る人が半分以下です。
13時あがり、15時あがり、16時あがり、17時あがり・・・こんな具合で、少しずつ抜けていきます。

確かに、外来勤務ならこれでもまわります。
午後の方が、午前よりも比較的患者数が少ないので。
それでも、ごくわずかの残ったスタッフで、しかも委員会も何もなくて外来に残っている人だけで、全ての対応をしなくてはなりません。

残業も数人でこなします。
それが続くと、限られたメンバーだけが疲弊していきます。
しかし、早く帰る人に対して文句は言えないのです・・・そういう仕事観ですし、契約ですから。

ただね、心情としてはおだやかではいられませんよ。
定時は17時半なので17時あがりの人との差は、本当は30分。
実際は最後の仕事が終わるまで帰れないので、私達が1時間・2時間残ることはあるのです。
基本給に差はつけてあるとはいっても、この残業の違いがあるのに、それでも正規職員なのです。

正規でも、契約によって勤務時間が違うのが、民間のいいところでもあり、困ったところでもあります。
正規なら日勤終了までいて欲しいところですが・・・。

でも、それを言ってはいけないのよね、と言い聞かせて日々残業しています。

派遣ならぬ、パート切りをしたある師長

私達外来は、パートや時短の正規スタッフの配置を考えながら、どうにかこうにかやっています。
残り部隊は、どの科の診察にも付けることが求められるので、それもまた負担なのですが。

しかし、病棟はなかなか難しいですね。
15時あがりの人に、何をどこまでやらせてよいのか?
15時では、準夜への申し送りができません。
記録も自分のところを済ませて15時って、何時に残りの日勤メンバーに申し送ればよいのでしょうか。

入院を持たせても、指示確認も途中までになってしまったり、看護計画立案までいかない。
かといって、毎日フリー業務というのでは責任がないし、部屋持ちが不足しているのにフリーなんて作れない。
それでも、15時や16時あがりの病棟勤務のパートさんは存在していて、なんとか日勤の人に残りの数時間を頼んで帰ります。

ところが、そうやってなんとかやりくりしていた病棟で、師長が交代しました。
するとその師長、今までなんとかパートさんの力を借りて業務をまわしていたその部署で、パートいじめを始めたのです。
そのパートさん達は、実際は時間を過ぎても区切りがつくまで働いてくれる人達でしたから、適当にやっている人達ではありません。

しかし、その中途半端な業務体系を好かない師長は、パートいじめをして、退職希望を出させました。
表向きは自己都合の退職ですが、事実上の「パート切り」をしたのです。

今の時代、こんなことをしたらパワハラで訴えられてしまいます。
現に、こちらでも紹介したように、パワハラ裁判で師長が敗訴するケースだってあるのです。
今回のケースは、2人のパートさんは自己都合退職という扱いにしたし、上に訴えてもめごとにする・・・ということはしませんでした。
私は常日頃から、こんなに責任感あるパートさんはいないなあと思っていたので、本当に残念です。
うちに来てくれれば・・・って。

たしかに、残り業務を押し付けられる身としては、腹が立つこともあります。
特に、正規なのに時短という人たちには、もう少し残業してよと思うこともあります。
しかし、これから女性の労働力を活用しようとしている社会で、そんなことは認められないんですよね。

腹も立つ。
何で私達ばっかり、と思う。
やってらんないと思うこともある。
でも、認めるしかないのです。

いくら政府や看護協会がパートの待遇を厚く・・・と言っても、現場はそのしわよせが正規にかかってくる。
驚くべきパート切り。
現実には、存在するのです。