マニュアルはあるのに、マニュアルだけではできない



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全く同じ1日はない だから求められる、応用力

看護は全て、オーダーメイド・カスタマイズ

医療の現場は、工場勤務やパソコン相手の仕事とは違って、人が相手です。
それも、基本的には病気の人達が「お客さん」です。

一応どの医療機関にも、業務マニュアルというものはあると思います。
私の病院・部署にもあります。
それも、たくさん。

こんなにある!“マニュアル”

・看護技術マニュアル
・看護記録マニュアル
・看護基準(各疾患ごとの対応マニュアル)
・業務マニュアル
・防災マニュアル
・医療情報(電子カルテ)マニュアル
                      などなど 

しかし、それを読んだからといって、1日の仕事がこなせるでしょうか?
できません。
マニュアルにあるのは、必要最低限のことであり、「通常は」という条件のつく場合のやり方です。

看護の現場では、イレギュラーなことばかりあります。
マニュアルを読んだ上で、その人の状況を踏まえてやり方を変える必要があります。

例えば、造影CTの検査に行くとしましょう。
その時に、
・この患者さんはどちらの腕でルートをとればいいのか?
・アレルギーがあったらどうするのか?
・食後何時間だったら、撮影していいのか?
・他の検査も予定されていたら、どれからいくのか?
・内服薬は、どうしたらよいのか?

こういったことが出てきますね。
マニュアルには、載っていないでしょう。

だって、その患者さんがどちらの腕が麻痺側なのか、どこの血管が出るかなんて、人それぞれ違うのですから。
それに、昔の造影検査でアレルギーがあったという場合はどうするかも、対応が違います。
朝食は食べてしまったけれど、何時以降なら撮影可能なのかも、その人の撮影目的や部位、食事量、消化速度によっても違うでしょう。

内服薬は、糖尿病の薬があったら食事抜きですから止め、血圧の薬だけならいつも通り内服、となります。
更に糖尿病治療薬については、メトグルコ®でアシドーシスを起こすので、数日前からの中止が必要となります。

こういったイレギュラーというか、そもそも「レギュラー」と言えるものが存在しないのが、医療の現場です。
その人1人1人にカスタマイズが必要なのです。
入院診療計画書も看護計画も個別性が求められますよね。

でも、中にはいつまでたってもカスタマイズ=応用のできない人がいます。
それは何故か?

・基本的な知識が欠如している。
・判断力が足りない。
・自分で考えることを放棄している。
・広い視野で考えることができない。
・頭の中で、もしこうやったら・・・、もしこれをやらなかったら・・・と想像できない。
・相手の都合やニードを考えない。

こう言ったことが挙げられます。
私の職場にも、何かにつけやたらと誰かに判断を仰ぐ看護師がいます。
私より年上ですが、自分のせいにされることが嫌なのと、1つのことをやるにしてもどういうアプローチの方法があるか考える力がありません。

そうなると、その人の現在の状況に合わせた看護ができません。
人間の体は、刻一刻と変化します。
それが疾患を抱えている急性期の人であれば、なおのことです。
周囲の状況も変化します。

昨日と同じことを話して、昨日と同じようにバイタルをとって、点滴をして・・・。
「いつもと一緒」「昨日と一緒」のことが、そっくりそのままできる世界ではないのです。

だからこそ、私達には患者さん(時には医師)の求めるものを引きだして、ベストな方法をとるという応用力が必要なのです。
そういう意味では、看護の世界はまだ、ロボットには任せられない分野ですね。
介護と看護も違いますし、介護も全面的にロボットの人工知能だけでは対処できませんから。

私達は、看護師です。
看護を学んできた、プロです。
その意識をもって、常に日々を新しい1日だと思って仕事に臨む姿勢を、忘れないようにしましょう。



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