陰性T波って、どっち向きのこと?



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陰性T波って、どっち向き?

誘導ごとの正しい向きを覚えよう

心電図を見る際に大切なポイントの一つが、T波の向き。
T派が陰性となると・・・心筋梗塞を疑わなければなりません。
また、T派が低い(平坦)なら、K(カリウム)の低値も考えられます。
逆に高ければ(増高)Kの高値が考えられますね。

では、肝心なそのT波の向きですが・・・皆さん、全部下向きと思っていませんか?
「えっ!?下向きを陰性って言うんじゃないですか?」と驚いたあなた。
まずは、基本の形を知る必要がありますよ~。

こちらでもお話しましたが、心電図は自分でとるとどの誘導がどこの位置なのかがわかります。
胸部誘導のV₁とV₂は、胸骨をはさんだ第4肋間ですね。
そして、心臓があるのはどちら側でしょう?

心電図の波形は、電極に向かってくる電気的興奮を上向き(陽性波)、遠ざかっていく興奮を下向き(陰性波)として記録します。
心臓の電気的興奮は、どのように流れていくか、思い出してください。
洞結節→右房・左房→房室結節→ヒス束→右脚・左脚→プルキンエ線維(心室)です。
ということは、まあおおまかに考えると心臓の右上から左下に向けていくわけですね。

心臓は胸骨の下にあります。
胸部誘導の電極は、心臓を下から囲むようにつけますね。
そして、おおおよそV₂からV₆に向かって刺激が流れて行きます。

V₂~V₆の電極は、それぞれに興奮が向かってきます。
だから、P派もQRS派も、そしてT派も陽性=上向きなのが正常。
逆にV₁は胸骨を挟んだ反対側。興奮が遠ざかってしまうわけですから、T派は陰性=下向きなのが正常です。
ですから、「正常なときはV₁と四肢誘導のaVRは下向き」で正しい。

正常な波形が頭に入っているか?

理屈で考えていけば、V₁とaVRは下向きが正しい。そしてV₂~V₆は上向きが正しい。
そして、V₂~V₆のどこかでT波が下向きになってしまったら、それは「陰性T波=緊急事態」です!!

でも、普段から正常な十二誘導心電図が頭に入っていて見慣れてくると、おかしい時には「あれ?」と感覚的に気づきます。
心電計から出てくる記録紙を最初から見ていると、きれいにPQRSTと続いていくはずが、どうも違うということに気づきます。

しかし、普段を知らないと陰性か陽性かといったことだけでも判断ができません。
実際、V₁を指して陰性と言った人もいましたしね・・・。

心電図って、循環器や救急の医師でなければ苦手としていることが多いものです。医師ですらね。
だから、内科でちょっと心電図をとって先生に見せてみても、「大丈夫・・・だと思う。」というような、なんとも自信のなさそうな言い方になることもしょっちゅう。
聞いてみてください、「先生、この波形はどういう波形ですか?」って。

あなたがもし、これから心電図に強くなりたい、読めるようになりたいと思うのなら、まずは正常の波形を頭に叩き込みましょう。
頭の中で正しい心電図が浮かんで、流れていくくらいにね。
そこから初めていくと、異常波形に気づくようになりますよ。