急変時対応の基本中の基本、DCって?



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DCで心停止は治らない!!

DCは、リセットするだけ

突然ですが、今あなたの目の前で患者さんが急変したら、あなたは正しい心臓マッサージができますか?
AEDがあって、適応があるとしたら、DC(カウンターショック)をかけられますか?

心臓マッサージ?DC?
そんなのできないよ!!
というあなた。

まずは心肺蘇生の基本をおさえましょう。
まず、今はもう、心臓マッサージともDCとも言いません。
正式には「胸骨圧迫」と「除細動」と言います。

この呼び名にはきちんと意味があります。
そこを理解していくと、急変時対応も一歩前進です。

まず、昔でいう心マは、手を置く正しい位置としては胸骨の下になります。
胸骨の下半分、それでいて剣状突起を避けた部分を押すわけです。
まさに骨を押すので、「胸骨圧迫」というのです。
正しい位置、イメージつきましたね?

そしてDCはなぜ除細動というか?
除細動=細動を取り除くことです。

細動というのは、心室細動のこと。(モニター上で心室頻拍にある状態も含みます。)
心室細動も心室頻拍も、心臓がPQRSTという流れで電気的興奮を起すのではなく、無秩序になっています。
とくに心室細動は、心臓全体がただ痙攣しているだけのことを差します。
ただ痙攣して震えていても、血液を身体中に送ることは不可能です。

そこで、その震え(=細動)を一度止めてしまえ!!というのが除細動なのです。
除細動は、一度完全に心臓を止めてしまいます。
そこで、異常な興奮を続けている心臓をリセットすることができるのです。

医療従事者でさえ誤解している事実

ここに、多くの医療従事者が抱いている誤解があります。
(恥ずかしながら私も、ACLSで学ぶまで知らなかったのですが。)

除細動で心停止は、治りません。
除細動をかけても、そのあと黙って見ていたら・・・確実にその患者は亡くなります。
なぜでしょう?
それは、除細動はただ心臓を「除細動」するだけだからです。

そこから何もせずに見ているだけでは、心臓は「シーン・・・。」としているだけ。
全身に血液を送るためには、心臓が自分で拍動を開始すること。
一度リセットしてしまった心臓が拍動するためには、強制的に血液循環を生み出す必要があるのです。
それが胸骨圧迫。

だから、除細動のあとは黙ってみていてはダメ。
ドラマみたいに、いきなり目が開くなんてことはありませんからね。

除細動と胸骨圧迫はセットだと思っていてください。
BLSやACLSでは、除細動と胸骨圧迫をCPRとしています。これに、場合によっては呼吸の補助(アンビューや挿管)が加わります。
呼吸の補助は、道具や医師がいなくてはできないこともありますし、嘔吐していたり頸椎損傷のおそれがある場合も、慎重になりますね。

しかし、胸骨圧迫とAEDモードによる除細動は、私達看護師でも認められている手技。
患者さんが急変したのに医師が不在な時には、自分がやらなくては、目の前でみすみす亡くなっていくのを見るだけになってしまいます。
そして、「除細動だけでは助けられない」という正しい知識をもっていなければ、せっかくAEDで除細動をかけても助けることができなくなってしまいます。

除細動は、あくまでもリセットが目的。
本当の循環を生み出すのは、胸骨圧迫である。

急変時における看護として、これだけは頭に叩き込んでおいてくださいね。