胸部症状は、何科で診るもの?



看護師ノート推奨の転職サイト



胸部症状を訴える患者さんが来院した・・・問診をどうとる? PART1

この患者さんは、何科の問題?

患者さんが胸部症状を訴えて来院したとします。
あなたはその患者さんに対し、問診をとりに行きます。
何を聞き、どう観察してきますか?

胸部症状のいろいろ

➀この辺が重苦しいと、前胸部をさする、左肩を示す
➁今はいいけれど、動くとギューッと締め付けられる感じがした
➂ドキドキする
➃なんか気分が悪い
➄話をするのも辛そうで、胸を抱えて冷や汗をかいている
➅苦しい
➆大きく息を吸うとココが痛い、と一点を指し示す
➇この一体が痛い・ピリピリする、と胸から脇腹を示す
➈心臓が痛い

胸部症状といっても、いろいろありますねぇ。
そう、全てが循環器=心臓の問題ではありません。
なんでもかんでも全て循環器に送っていたら、循環器がパンクしてしまうし、本当に緊急の患者さんに支障がでます。

胸痛といっても、受診科も違えば緊急度も違います。
最初の問診で必要な情報を聴取せずトリアージを誤ってしまったら、取り返しのつかないことになってしまいます。
こりゃあ心療かな~と放置したあとで、実は心筋梗塞だった!!なんてことがあってはいけません。

この場合の診察の順番は、
循環器で循環器疾患を否定→後日改めて心療内科の紹介
とすべきです。

トリアージを間違えないようにするためには、何を考えながら問診を聴取したらよいのでしょうか?
“胸”に対しての訴えを大きく分けると、下のような分類ができます。

胸痛を訴える疾患

こうやって見ていくと、循環器と呼吸器が緊急度の高い疾患であることがおわかりいただけたと思います。
今度は、上の➀~⓽の患者さんの訴えを、受診科ごとにわけてみましょう。

循環器 → ➀➁➂➃➄➅
呼吸器 → ➄➅
整形  → ➆
皮膚  → ➇
心療  → ➈

こんなふうになりますね。
循環器と呼吸器でダブる➄➅は、なかなか判断に悩みますね。
ですから、他の質問をかぶせて心臓の問題なのか肺の問題なのかを考えます。

また、どうしても胸とか心臓という言葉が患者さんから発せられると、(どうしよう?)となる看護師がいます。
私の職場にもいます。
胸部症状を訴えると、「どうしたらいいですか?」と他人に判断を仰ぐ人が。

今、目の前にいる患者さんが何科の問題なのかを判断することが先決です。
これは(整形かな?)と思った場合に緊急度が上がるかと言ったら違いますし、心電図の必要性も考えなくてはいけません。

また、悩ましいのが本人が心臓だと思っている場合。心療内科・精神科の場合ですね。
心臓は「胸骨圧迫をする場所が胸骨の下半分」であるように、実は「左側」というわけではありません。
むしろ前胸部をさすっている場合の方が、本当の心臓の問題であることが多いです。
それに、「心臓が痛い」という表現自体がアヤシイ。
どうして心臓ってわかるのでしょうか?

ただ、最近は結構患者さんの中には健康オタクやネットでの検索マニアがいたりするので、放散痛を暗にほのめかしてくる場合もあります。
私達は緊急度や何科疾患なのかをトリアージしなくてはいけないのですが、患者さんの訴えに耳を傾けつつ、その言葉の信憑性も疑わなくてはなりません。

そして、胸部症状を訴える患者さんは大変多いのですが、その中に万に1人でもホンモノが隠れていることがあります。
ですから、心療内科だなと思っても、このような場合はまず心電図をとって、診察待ちの間寝かせておくことをオススメします。

今回は、胸痛を訴えた患者さんが来院した場合にまずは「何科の問題か?」を判断するための考え方をお伝えしました。
PART2では、疑わしい疾患から患者さんの訴えを引きだす方法についてお伝えしますね。