膀胱留置カテーテルは、簡単には抜けません



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挿れるは易し、抜くは難し・・・それが留置カテーテル

抜けばいいってもんじゃない

膀胱留置カテーテルは、臨床では様々なときに挿入されますね。
例えばこんな時。

膀胱留置カテーテルの適応

・手術中の清潔保持・体位保持
・重症時や心不全時にIN/OUTバランスをしっかり測定したい
・脳血管障害やDMによる神経因性膀胱で、尿閉になった
・高度な前立腺肥大で、尿閉になった
・自尿は出るものの、残尿がある
・骨折時など、症状安静が必要
などなど。

そして手術や急性期を脱したあと、留置カテーテルを抜きましょうと抜いてみたはいいけれど・・・自尿がない。
こんなことが良くあります。

また、抜いたあとで自尿もあるからOK♪と思っていても、実は残尿が多かった場合。
限界まで膀胱に溜まって、溢れて出て自尿があるように見えているだけの状態(溢流性尿失禁)のことがあります。

そうなると、溜まっていた尿が逆流して、熱発。
腎盂腎炎を起こしていることもあるのです。
このような場合、結局留置カテーテルの再挿入ということになります。

手順を踏んで、抜去しよう

術後の安静が解除されたあとや、急性期を過ぎて回復期にある時は、リハビリをすすめたいものです。
リハビリでどこまでADLがアップするかによって、自宅退院か施設入所かということを決めることが多いから。
でも、回復期病棟にいられるのも、3か月程度の期間限定です。

特に施設入所の方向に進める場合は、早め早めでの申込が必要です。
ですから、どんどん留置カテを抜いて動きやすくして、リハビリをどんどんこなしてADLを上げておきたいというのも、わかります。

しかし、抜くなら抜くで、順序というものがあります。
カテーテル抜去後の流れを、フローチャートにしてみました。

カテ抜去後の流れ

抜去して自尿があり、かつ残尿もないのが理想。
これならば、そのあともカテーテルは必要ありません。

ところが、自尿が全く出ない・自尿はあっても残尿が多いという場合は困りますね。
このように、すはんなり抜けたとは言えない状態は、どうしたらよいでしょうか?

こんな時は、迷わず泌尿器科にコンサルトです。
泌尿器科では、順序だてて抜去まで持っていきます。
カテーテルを留置したままで内服を開始し、しばらくしてから抜いても大丈夫か調べます。

調べる方法は、おもに膀注ウロフロと残尿測定。
膀注ウロフロというのは、カテーテルからあえて水を入れて、尿意を感じたところで抜去し、そのあとウロフロと呼ばれる尿流量測定を行うことです。
最後にエコーで残尿測定を行います。

こうすることで、尿がある程度溜まったら自分で出すことができるか、出し切ることができたかを調べることができます。

仮にウロフロで勢いよく出たように見えても、残尿測定で残っている量が多い場合は、量にもよりますがカテーテルの再挿入・留置となります。
もう一度内服期間をおいて再度抜去できるかトライすることもあれば、そのまま一生カテーテルが必要かが決まります。

ただ、脳血管障害脊椎・骨盤内の手術後・DMなどは、疾患的にもう仕方のないこともあります。
どこで線引きをするか(諦めるか)の判断も、悩ましいところです。

しかし、自己導尿という方法を用いることで、カテーテルそのものは抜去することが可能です。
本人・家族が自己導尿について前向きで、かつ管理しきれる場合に限りますが・・・。
結局は、大半がそのままカテーテルの留置という選択をします。

留置カテーテルは、リハビリにも自宅退院にも邪魔で不便。
でも、抜いても大丈夫な状態かを確かめてから抜去しなければ、尿閉・腎盂腎炎につながります。
挿れるは易し、抜くは難しです。