腹痛と言えば?



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腹痛から、どれだけの疾患が思い浮かぶ?

腹痛で訴える患者さんは、たくさんいるけれど

私の勤務する外来には、定期受診からクリニックからの紹介受診、突然始まった症状に対する新患、ワクチン接種etc.たくさんの患者さんが、1日250~300人受診されます。

皆が皆、同じ受付を通ります。
しかし、その中には緊急の人もいれば、軽症の人もいます。
軽症で怒り出す人もいれば、声もあげずに待合の椅子に横たわってしまう人もいます。

こう言った混乱の中から、いかに早く重症者に対応するか、適切な科へ割り振るか・・・それが、外来看護師に求められるトリアージスキルです。

初診で受付される患者さんの中で多いのが、検診異常と腹痛。
検診異常は、結果に応じて、要受診・要精査となった項目に対応している科へ振り分けます。
例えば肝機能なら内科か消化器内科、PSAなら泌尿器科という具合に。
こういう人達は、今現在は何も自覚症状がない、ということが多いですね。

しかし腹痛は、ちょっと注意して当たらなくてはなりません。
腹痛は、範囲がとても広いからです。
そして、緊急度と受診科を適切にトリアージしなくてはなりません。

あなたは、どれだけの疾患が思い浮かぶ?

例えば今、患者さんが腹痛を訴えたとしましょう。
この患者さんは、なぜ腹痛を起こしているのでしょうか?
疾患は、何でしょうか?

私が今までの経験で思い浮かぶものをあげてみました。↓
・胃腸炎
・便秘
・イレウス
・虫垂炎
・胆嚢炎
・膵炎
・憩室炎
・急性心筋梗塞
・大動脈解離

下の2つは・・・重いですねぇ。
緊急の中の緊急です。
一番軽いのは、便秘と胃腸炎ですね。
これらの患者さんが、皆同じ受付を通って待合室にいるのです。

さて、本当に腹痛を呈する疾患がこれだけかというと・・・違います。
私が遭遇していない・ぱっと思い浮かばないだけです。
では、どんなものがあるのでしょうか?

以前定期購読していた「エマージェンシーケア」という雑誌で、以前もらったよい参考書があります。
『救急看護に必要な疾患の知識これだけBOOK』  (メディカ出版 2012年夏季増刊)
この中から、腹痛に関する早わかりMAPを引いてみました。

腹痛を主訴とする疾患

・急性心筋梗塞        ・上部消化管出血
・肝細胞癌破裂        ・急性膵炎
・胆嚢結石、総胆管結石    ・急性肝炎
・胃アニサキス症       ・胃潰瘍
・上腸間膜動脈閉塞症     ・胃、腸穿孔
・絞扼性イレウス       ・単純イレウス
・胃腸炎           ・虚血性腸炎
・卵巣腫瘍捻転        ・子宮外妊娠破裂       
・尿管結石症         ・膀胱炎 
・虫垂炎           ・結腸憩室炎
・下部消化管穿孔       ・尿閉
・子宮瘤膿腫         ・子宮筋腫       
・大動脈瘤破裂        ・大動脈解離   

すごくレアなものから、よく遭遇するものまでいろいろありますね。
医師でも、これらの疾患を全て挙げられて診断できる人はいないでしょう。
ですから、私達も全ての疾患を知らなくても当然です。

これらの疾患の中にはとても緊急度の高いもの、専門治療を要するものもあります。
私達はまず、こういう疾患があるんだなぁということ、そして「腹痛で急ぐ疾患と言ったら何か」くらいは押さえておきましょう。

知識と経験を積んでくると、本人の主訴とこちらが行う問診・検査結果から、医師が言う前に診断が予測できることも出て来ます。
そうすると、何を観ておくべきか、何を準備するべきか、どう対応するべきか・・・が見えて来ます。

少なくとも腹痛だけでも、これだけの疾患があります。
最近勉強していないなぁ・・・というあなた、この中の1つでもいいですから、これから調べてみてください。
それだけでも、一歩前進です。